中国人が通う中国・東北料理の専門店
「リトル・チャイナ」とも呼ばれるほど本場の中華料理店がひしめく埼玉県蕨市のJR西川口駅周辺。JR西川口駅から徒歩数分の「藤記鉄鍋炖(とうきてつなべとん)」は中国・東北料理の専門店だ。
西川口に住んでいる中国人や中国の本場の味わいを求める中国通の日本人が足しげく通っている。
夏が短く冬場に冷え込みが激しい東北地方では、ご飯を食べながら身体の内側からも温まろうと白酒を飲むのが伝統的な食文化で、中国全土の中でも白酒の消費が多い地域の一つ。同店でも東北料理のともにと白酒を提供している。
最も売れている白酒「江小白」
最も売れている白酒の銘柄は中国西部の重慶市で作られている「江小白」(1本125㎖500円)。アルコール度数は39%と白酒の中では低めなのに加え、クセの少ない飲み口で中国の若者から絶大な支持を集めている。
アニメのキャラクターを起用したスタイリッシュな外観も人気の理由になっている。同店ではスプライトやジンジャエールで割ってハイボールにして飲む人も多いという。白酒では他にも天津市の「金星高粱(コーリャン)酒」、遼寧省の「老龍口」など数種類の銘柄を取り揃えている。
酸っぱくて濃い味付けの東北料理と強い香りの白酒は相性が抜群
東北地方の黒竜江省出身の店長、興さんによると、酸っぱくて濃い味付けの東北料理と強い香りの白酒は相性が抜群という。各テーブルに備え付けられている大きな鉄製の「鉄鍋」は東北地方の伝統的な調理道具だ。白酒に酔いしれながら、本格派の東北料理を是非とも味わってみてほしい。
鉄鍋は同店の看板メニューになっており、酸味の強い白いスープの中に豚肉や白菜などの野菜を煮込んだ「東北農家炖(とうほくのうかとん)」や「殺豚菜(さつとんさい)」がお薦め料理だ。
※お盆の中にあるのは殺豚菜の具材。酸菜と豚バラと染み豆腐に血のソーセージがつく。
※まずは香味野菜を鉄鍋でいためる
※香りが出てきたら、具材をいためて、スープを入れて煮込む。
※通常の鉄鍋は4~5人前。春雨はたっぷりといれて煮込むと味が染み込む。
※出来上がるとこんな感じになる。ピリッとからいタレもあり、延々と食べれる地方料理。
実は地元東北地方の酒もある
残念ながら、こちらの白酒は飲みませんでしたが、次回は老龍口を試してみたい。